上海がちょうテニスサークルの日記

上海の日本人テニスサークルの活動と、上海での日常生活をお伝えするブログです。

【特別企画】がちょうシルクロードへ🐪

今年の国慶節、がちょう有志(と友人たち)で、シルクロードの要所であった敦煌(とんこう)と青海へ旅行に行きました。 今回折角ですので特別企画として旅行の様子をご紹介します。ところで写写丸は中国への赴任以来、長期休暇にはいつも一時帰国していましたが、コロナの影響で帰国が困難になった昨年の夏、初めて中国内旅行(雲南省でした)に行ったのですが、その素晴らしさにやられてしまい、その後休みの度に国内旅行に出かける事になりました。国内旅行には興味は無いな、面倒だな、上海で過ごす休日も楽しいな、といった気持ちの方もおられると思いますが、一度国内のどこかに旅行に行かれる事を力強くお勧めします! 

さてシルクロードとは。

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2世紀から18世紀に中国からイタリアまでの交易に使われたルートの通称で、敦煌西安(当時は長安)を起点とする中国内ルートの最西にある最重要拠点だったのです。因みにシルクロードはほとんどが砂漠の為、これらの拠点はオアシスに置かれていました。三蔵法師もこのルートでお経をインドから持ち帰りました。ところで三蔵法師と言えばテレビ「西遊記」ですが、ゴダイゴによるテーマ曲「ガンダーラ」の「ラ」とは峠の意味だとの事です。

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上海を早朝に出発、直行便が無いので蘭州経由で敦煌に夕方到着。でも敦煌は西の方にあるので日が長く、これから観光に行きます!尚、日本人には有名な都市ですが、敦煌の現在の人口は僅か13万人、中国人でも知らない人が多数のマイナーな都市なのです。

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シルクロードと言えばまず頭に浮かぶ砂漠の山。ここ鳴沙山(東西40キロ、南北50キロに渡る砂山)でのラクダツアーがど定番です。。 

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日本の砂丘とはスケールが違いますよ!ラクダの数は2,000頭。ラクダ専用の信号も。上空にはひっきりなしに観光客を乗せた小型ヘリが飛び交います。写真撮影したらラクダの引手のおじさんからチップをお願いされるのもお約束。

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コスプレのお嬢さん達の姿も多数。ラクダって前足からこのようにひょいとしゃがむんですよ。結構背が高いのでおっとっととなります。尚、むこうに見えるのは全て砂山です。登る人も多数。

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上空からでないと三日月(中国語で月牙)の形は撮影出来ませんが、オアシス都市敦煌の水の源である月牙泉(夜は中国お約束のイルミネーション)。時松会長は月牙泉をバックにコスプレ美女とちゃっかり記念撮影。ラクダは引手の個人所有物で毎日夜明けに出勤です。土産は兎に角ラクラクダ!

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ネットで見つけた月牙泉の全景。写写丸にはオアシスには椰子の木が生い茂るイメージがあったのですが、周りには殆ど植物が生えていませんでした。周りの山々が鳴沙山です。

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敦煌での夕食と言えば夜市での羊肉一択です!(あれ、羊肉が映ってませんが)

翌日は朝から晩まで観光です。

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西千仏洞(川沿いに掘られた小規模仏教石窟群。石窟より川の方が迫力あり。)とヤルダン地質公園。後者は風化により砂漠に奇岩が並ぶ日本では見られない風景です。このあたり、地平線に真っ直ぐ続く道路でパフォーマンスも出来ちゃいますよ。

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敦煌は当時の中国の西の国境。その東には二か所の関所が設けられていました。

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その一つが陽関。今はのろし台が残るだけですが、ひょっこりさんの写真の後ろ左右に渡りまさにシルクロードが通じていたのです(右手が西安方面)。

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もう一つの関所が玉門関。時松会長がここを読んだ漢詩を暗誦されたのには驚かされました!(中段写真)

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この辺りは雨が少なく葡萄の産地なのです。写写丸は食事の度にローカルワインを飲みました(でもワインはもう少し頑張れ!)。

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そして驚きの事実。「(万里の)長城」と言えば秦の始皇帝が建設した城壁ですが、それ以前、漢の時代にも長城は築かれていたのです。それも万里の長城が6千数百キロに対し7千数百キロとこちらの方が長かったのです!山田さんはお仕事の関係で三菱車を見つける度に記念写真をパチリ。上海より多く見かけましたね。

翌日は写写丸が一番楽しみにしていた莫高窟。4世紀から1,000年間に渡り仏教の信者により掘り続けられた石窟は600を超え、大小492の石窟に彩色塑像と壁画が保存されているのです(それ以外の石窟は職人が住む為に掘られたのだそうです)。

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来たよ来たよ遂に来たよ!

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この様に無数の石窟があり、ガイドさんに案内してもらうのです。

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そしてここがハイライト。写真撮影は出来ませんが内部には高さ35.6mの弥勒菩薩が安置されています。うれしくてみんなでジャンプ!

ガイドさんから、近代以前に建てられた仏像で世界最大なのは成都楽山大仏(71m)、2位も四川省の栄県大仏(36.67m)、3位が35.6mのここ莫高窟弥勒大仏という説明がありましたが、実は2001年にタリバンに破壊されたアフガニスタンバーミヤン遺跡の大仏(55mと38mの2体。)が本来は3位だったのだとの話も。。。因みに調べてみると我が日本の奈良の大仏は18.03m、鎌倉大仏は11.31mでした。確かに全然大きいです。

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大仏トップスリー。破壊前のバーミヤン遺跡も参考までに載せましたが、ここもシルクロードの要所だったのです。

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ひょんなところで、がちょう畑中さんとばったり。

お次は敦煌を離れ青海へ移動なのですが、飛行機がキャンセルになり、6時間半の高鐵の旅に。

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高鐵でカップラーメンを食べるのが中国の旅情だと。で、到着した青海省省都西寧から上海まで車を呼ぶと8,000元と判りました。近くに呼べる車はいない様でしたが。。

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翌朝からバスで青海湖を目指します。途中、標高3,800mを超え天候も悪化、気温0度近くになり、たまらずサービスエリアでお揃いの上着を買いました(今後がちょう練習会で良く見掛ける事になりますよ💛)。道路をヤクや羊の群れが横切りバスが一時停止する一幕も。

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その後天候が持ち直し漸く到着。右上は、左上のヤクとの記念写真を撮った際のヤク飼いの女性の素顔です(時松会長提供のWechatのプロフィール写真)。写真撮影時には年齢含め全く判りませんでした。。

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青海湖は琵琶湖の6倍の面積を誇る中国最大の湖。塩水なので一種類の魚しかいないのだそう。試しに舐めてみたら海水と同じくらいの塩分濃度でした。集合写真の後ろにある施設は以前の魚雷の実験施設。水深が深い為ここにあったのだと。

そしていよいよ最後の目的地であるチャカ(茶卡鎮)塩湖に向かいます。
チャカ塩湖は、映画「千と千尋の神隠し」の列車シーンのモデルであるとか、中国のウユニ湖であるとか呼ばれている湖です。ガイドさんの説明によると、塩湖とは塩分濃度が非常に高く水に溶けきれず析出している湖の事で、太古この辺りは海でその後の土地の隆起により海水が取り残され、塩水湖である青海湖も含め塩分のある湖が残ったのだとの事でした。

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千と千尋の神隠し」のこのシーンのモデルがあると。

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ボリビアのウユニ塩湖と同様、湖面が鏡の様に見えるとも。

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チャカ塩湖の概略図です。千と千尋の神隠しの列車シーンのモデルは、以前ここで塩を採掘(って言うのかな?)していた際の引込線(貨物線)の跡地です。また、今でも採掘は行われていて、道中塩の工場と塩の山を見ました。尚、今は船で運んでいるみたいです。

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可愛らしい電車に乗って線路の先端に向け出発です。

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20分強で到着。湖面はほぼ析出した塩なので歩けます。ところどころにある水溜まりの表面が条件により鏡の様に見えるので、もちろん水溜まりを探してジャンプ!

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そしてここが「千と千尋」の場所です。モデルが宮爺なので千尋ちゃんとは全く違いますが。。。

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上は激サムの中、名物の塩味アイスを食べる二人。左は析出した塩です。

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チャカは標高3,100mにあるのですが、宿泊したホテルのベッドに酸素発生装置の操作盤がありました。スイッチを入れるとシュー、と酸素(のはず)が一晩中部屋に吹き出され、気のせいか疲れが取れた気がしました。初めて見たのでご紹介まで。

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そして最終日の早朝、ホテルを出たところ満天の星空!さらに人生最高の標高地点での日の出を体験!丘を登る時には流石に息が切れました。

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とにかく全てが上手く行った旅行でした。飛行機のキャンセルも気温の急降下も楽しかった。また次回もどこかに行きましょう!!みなさんも是非ご一緒に💛

【追記】

実は今回の旅行の正式名称は「山ちゃんと行く国慶敦煌の旅」なのです。その山ちゃんこと山田さんが帰国されるとの事で、旅行を偲んで羊肉火鍋店でささやかながら送別会を開催させて頂きました。当日都合がつかなかった二人もバーチャルで参加され、今風な記念写真が撮れました。山田さん、日本での更なる活躍と上海への帰還をお待ちしております。

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上海一の羊肉火鍋と有名なお馴染みの店です(店名は知りませんが。。。)。

がちょうテニスサークルは上海、虹橋地区、天山路水城路の仁恒河浜花園というマンションの敷地内の コートで土日に練習をしている十数名のこじんまりとしたテニスサークルです。
関心のある方はご見学されては如何でしょうか?
メールアドレス;gacho_shanghai@yahoo.co.jp